人は罰則では動かない

僕はかれこれ10年以上中間管理職をやっており、様々な失敗を繰り返して、色々なことを学んできた。その中で強く思ったことの一つに、人は罰則では動かない、というものがある。

例えば技術習得を目的とした勉強であったり、資格取得であったり、社外勉強会への参加であったり、会社の施策として色々とメンバーにやってもらいたいことがある。こんな時「やらない人には罰を与える」方式を取っても、結局やらないし、やったとしても嫌々やるので身につかなず、一回だけやって次からはまたやらなくなる。文句を言われないためのパフォーマンスだからだ。

じゃあ、罰則ではなく褒賞を与えるのはどうか?これもまた同じくで、やらない人はやらない。人に言われて何かをやること自体に抵抗があるから。そして褒賞に魅かれてやる人にとって、褒賞が効果あるのは1回や2回程度で、3回目になると慣れるか、もっと褒賞を寄越せと要求するようになる。同じ褒賞であればもういいや、やらない、となってしまう。

結局、どんな行動も、指示や命令でやらせることは出来ない。個人であれば習慣、組織であれば文化にならないと、行動し続けることは難しい。習慣付けば、文化として醸成されれば、行動し続けることが可能になる。

そのためにはどうしたらいいんだろうか。罰則もダメ、褒賞もダメ...結局、言い続けるしか無いんだろうな、というのが今のところの結論。山本五十六の「やってみせ、言って聞かせてさせてみせ、 ほめてやらねば人は動かじ」という言葉があるけれど、言う立場の人がまずやり、そして言って聞かせて、出来たことに対して褒める、というのを繰り返し繰り返しやって、その行動自体が 習慣になるようにしてあげる。

それでもやらない人は何をしてもやらないんだろうけど、諦めず言い続けないといけない。前職の社長に「管理職というのは諦めちゃダメだ、決して動かない相手でも、匙を投げずに言い続けなくちゃいけない」と言われたけど、正にその通りなんだと思う。

まぁこんな話はカーネギーでも散々言われてることなんだけど、改めてそう思ったので描いてみた。



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