スキップしてメイン コンテンツに移動

イベント時の映像配信・写真撮影について

IT系勉強会等のイベント時の映像配信・写真撮影について考えてみる。

映像配信・写真撮影が問題になるのは主に肖像権やプライバシーの観点からです。そもそも写真を撮られたり自分の顔が映像配信されること自体が嫌だという場合もあれば、今その場所にいることがバレるとマズい立場にいるという場合もあると思います。どちらにせよ、映像配信や写真撮影についての立場を選択するのは個人の自由・権利ですし、その選択に善し悪しはありません。またイベント開催側についても、その風土・空気がありますので、どのような方針をとるかは自由だと思います。

何にせよ、イベント開催側としては、出来るだけ多くの人に楽しく過ごして頂きたいという思いがありますので、映像配信・写真撮影については事前にガイドラインを定め、参加者について知らせておく必要があるだろうと思います。

そこで、映像配信・写真撮影のガイドラインを分類し、それぞれの告知文を考えてみました。


【映像配信】
・セミナー内容、質疑応答、講師、参加者を含めた会場風景を配信する。
事前準備→講師に対しセミナー内容及び本人の撮影許可を頂く。
告知文→「当日はセミナー及び会場に対し映像配信を行います。イベント参加者についても配信される可能性がありますので、撮影の可否について受付時お聞かせ下さい。映されたく無い方は撮影されないよう配慮致します」
当日対策→撮影可の人と撮影不可の人でネームプレートの色を分ける等の対策を取る。

・セミナー内容、及び講師のみを配信する。
事前準備→講師に対しセミナー内容及び本人の撮影許可を頂く。
告知文→「当日はセミナーの映像配信を行います。質疑応答時は配信を停止するため、イベント参加者の音声が配信されることはありません。」
当日対策→映像配信用カメラで参加者が映らないよう調整する。質疑応答時は配信を停止。

・セミナー内容のみを配信する。
事前準備→講師に対しセミナー内容の撮影許可を頂く。
告知文→「当日はセミナーの映像配信を行います。質疑応答時は配信を停止するため、イベント参加者の音声が配信されることはありません。」
当日対策→映像配信用カメラで講師・参加者が映らないよう調整する。質疑応答時は配信を停止。

・配信しない。
告知文→「当日は映像配信を行いません。また参加者からの映像配信も禁止致します」

【写真撮影】
※前提として、「撮影時には声をかけ了承を確認する」「撮影した写真を濫用しない」という条件があります。
・講師+スタッフ・参加者共に、講師+スタッフ・参加者に対し、撮影を許可。
事前準備→講師に対し写真撮影の許可を頂く。
告知文→「当日は写真撮影は自由ですが、他の参加者の写真を撮影する場合には、事前に声をかけ撮影の許可をもらうようにして下さい」

・講師+スタッフ・参加者共に、講師+スタッフに対し、撮影を許可。
事前準備→講師に対し写真撮影の許可を頂く。
告知文→「当日は講師及びスタッフに対する写真撮影は自由ですが、他の参加者の写真撮影はご遠慮下さい」

・講師+スタッフのみ、講師+スタッフ・参加者に対し、撮影を許可。
事前準備→講師に対し写真撮影の許可を頂く。
告知文→「イベント記録のため、スタッフにより会場の写真撮影を致します。撮影した写真はイベント記録にのみ使用します。また参加者の方を撮影する場合には声をお掛けし、ご了承頂けるか確認させて頂きます。ご了承願います」

・講師+スタッフのみ、講師+スタッフに対し、撮影を許可。
事前準備→講師に対し写真撮影の許可を頂く。
告知文→「イベント記録のため、スタッフにより会場の写真撮影を致しますが、参加者の皆さんが写らないよう配慮致します。ご了承願います。」

・撮影不可。
告知文→「当日は写真撮影は禁止させて頂きますのでご了承願います」


例えばせきゅぽろは映像配信不可・写真撮影不可です。これはセキュリティに関わる勉強会である以上、セミナー内容からして広く知らしめることが出来ない内容を含んでる場合があるため、また勉強会自体が有料であるためです。写真撮影についても、参加者の中で顔バレするとマズい人が居る可能性があるため禁止です。恐らく全国のセキュリティ勉強会は、大体どこも同じような方針では無いかと思います。

北海道開発オフの場合、元々和気藹々と自由に楽しくという風土があり、また初参加の人も含め友達付き合い的な雰囲気なので、写真撮影は自由です。ただし映像配信については顔出しNGの人が多いので、映像配信する場合もプレゼン内容のみにしています。ただ北海道開発オフでは今まで写真撮影について特に告知をすることが無かったので、今後は開催告知分にて「写真撮影は自由、ただし濫用はしないでね、撮られたくない人は最初に意思表示してね」と入れようかと思っています。ま、北海道開発オフはゆるーいので、ルールはあまり作りたく無いのですが、今後新しく参加する人も増えると思いますので、一応方針は公知したいなと思います。

映像配信や写真撮影、つまり顔出しの問題というのは、顔出しOKの人が顔出しNGの人の気持ちを理解しづらく、つい自分の方針を相手にも強制してしまう、となりがちかと思います。僕自身顔出しOKタイプなので、あまり深く考えてきませんでした。
しかし、やはり僕としては、「出来るだけ多くの人がイベントに参加して、出来るだけ多くの人が楽しく過ごして『また来たい』と思って欲しい」という考えでいますので、今後はちゃんと意識していきたいと思います。

このブログの人気の投稿

自走する組織に必要なのはルールではなくガイドライン

ということをいつも心がけている、という話です。 僕が組織のマネジメント職を20年ほどやらせてもらっている上で、いつも意識しているのは権限移譲とセルフマネジメントです。この辺の話は過去のブログにも書きました。 管理職のためのエンジニア組織構築マニュアル 管理職のための役職引退マニュアル 現場に口を出さないマネージャーの作り方 つまり「権限と裁量を同時に移譲し、責任感を持ってプロアクティブに仕事をしてもらいながらも、メンバーの良いところを更に引き出して高いパフォーマンスを出してもらう」ことこそが、マネジメント職のやるべきことだと思っています。 そのために僕がいつも権限移譲の際に伝えるのは、ルールではなくガイドラインです。ルールは規則や規定といった決まりごとなので「やること」「やってはいけないこと」が書かれたものです。ガイドラインは大まかな指針なので「方向性」「やったほうがいいこと」「やらないほうがいいこと」が書かれたものです。 ルールを提示した場合、そのとおりにすれば過去の実績からある程度の成功は見込めるものの、状況に応じた柔軟な判断が出来ませんし、メンバーの考えや意見が行動に反映されません。メンバーはルール通りの行動しか出来ず、結果としてルールを作成した人以上の成果は出せなくなってしまいます。 ガイドラインの場合、会社として望ましいと考える方向性だけが書かれているので、状況に応じた柔軟な判断も出来ますし、メンバーが考えるより良いやり方や行動を取り入れることが出来ます。ガイドラインを作成した人以上の良いアイデアがあればガイドラインをアップデートすることも出来ます。 これは権限移譲だけでなく、育成においても同様だと僕は考えます。1から10まで決まりきったカリキュラムをやらせることも時には(あるいは人によっては)必要だけれど、本当に価値のある育成は、メンバーに目指してほしい姿を伝え、現在とのギャップを一緒に認識し、そのギャップを埋めるための多種多様な方法を伝えて、その上で本人が取捨選択して自分自身で学習していく。企業や上長はそのサポートを行う。というのが、最も成長出来る育成方法だと思います。 学習する組織 ― システム思考で未来を創造する posted with AmaQuick at 2

努力できること自体が才能なので、努力しただけで褒められるべき

発明王トーマス・エジソンの名言としてよく知られる「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」という言葉があります。実際の意図は「1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄になる」であったとも 言われています が、まぁどちらにせよ、ひらめきだけでは成功することはできず、そこには必ず努力も必要となります。 漫画「はじめの一歩」において主人公の師匠である鴨川会長は「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる」と言っていました。ここにも、成功において努力は必要不可欠であるとの強いメッセージがあります。 しかし、実際には誰もが努力できるわけではありません。 努力できること自体が才能 なのだと思います。 努力をしないことが問題だと言うつもりはありませんし、努力をしないという選択肢を選ぶことは個人の自由だと思います。必ずしも成功が万人の幸せなわけではないし、成功しなくても得られる生活によって満足する人だっています。 僕が言いたいのは「そもそも努力できない人がいる」という事実です。こういう方は選択の余地が無く、何かにおいて1位になったり、一流になったり、勝利したり、成功したりすることは難しくなります。それらには必ず努力が必要になるからであり、そして努力ができない、努力をする才能が無いからです。 これには実験の裏付けがあります。詳しくは10年前の WIREDの記事 に書かれていますが、ざっくり言うと、脳内の一部(左線条体と前頭前皮質腹内側部)におけるドーパミン作動性活性が高いと努力ができる、違う一部( 島皮質)の ドーパミン作動性活性が高いと努力できない、という実験結果があります。そもそも脳の作りや働きによって努力ができる人とできない人がいる、ということです。 繰り返しになりますが、僕は努力しない人が悪いとも思っていないし、責めるつもりもありません。僕が言いたいのは以下の2点です。 (1)努力できること自体が才能であり、その才能が無い人はそもそも努力ができないので 、努力できないことを責めてはいけない。 それは本人の特性であり個性だから。 (2)努力できること自体がすごいことなので、努力した結果が成功に結びつかなかったとしても、責めてはいけない。 努力しただけで褒められてよい。 人にはそれぞれ適材適所があるので、めちゃくちゃ努力する人は努力が

「許可を得るな、謝罪せよ」が意図していること

 弊社ではセルフマネジメントとアウトプットファーストを行動指針として掲げていますが、セルフマネジメントを象徴する言葉としてよく使われるのが 「許可を得るな、謝罪せよ」 です。 細かい話は 以前ブログにした のでそちらを読んで頂くとして、この言葉が意味するのは「アクションするのにいちいち許可を得る必要はない。許可を取る時間が無駄。やっていいですかじゃなくてやりましたと言えばいい。その結果間違っていれば謝れば良いだけ」です。 何故この方針を取るのか、この方針によってどのような結果を期待しているのか、を改めて整理したいと思います。 アクションのスピードを上げたい これは上述した意味の通りで、何らかの施策や企画があるときに、上長の許可を取るために資料を作ったり、打ち合わせしたり、下調べをしたり、という時間が無駄だからです。 この考え方の前提として「小さな失敗を早くたくさんする」というのがあります。どんな施策も企画も、正解なんて誰にもわからないし、やり方次第で変わるものです。アイデアの時点であーだこーだ言うより、実際に手を動かしてやってみて、その結果から継続の判断を行うことで、リスクを小さく、コストも小さく、たくさんアクションすることが出来ます。 モチベーションを持って取り組んでもらいたい 何でもそうですけど、人に言われたことをそのままやるより、自分で考えたことを自分のやり方でやるほうが、面白いです。僕が仕事をする上で、または僕がピープルマネジメントする上で、一番重要視しているのは、面白いかどうか、です。 担当者がモチベーションのないままやって成功することなんて(ほとんど)ありません。その施策や企画の実施に一番モチベーションがあるのはそれを考えた人なので、その人に主導してもらうのが一番成功率が高いです。 主体性を持って取り組んでもらいたい モチベーションと同様に、担当者が主体性のないままやって成功することなんて(ほとんど)ありません。その施策/企画を自分ごととして捉え、だからこそ知恵を絞って、全力を発揮する、つまり主体性を持って取り組むことが、一番成功率が高いです。そしてもちろん、一番主体性を持てるのはそれを考えた人です。 なお、主体性と責任は違います。前述の通り「小さな失敗を早くたくさんする」ためには、失敗に対して責任を追求するのではなく、結果と知見を追求する、という文化が