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自分の中にある思考ロジックを知る

人は日々の生活の中で様々な判断を行いますが、その決断は単体で存在しているものではなく、自分自身に問いかけその答えとして判断している、と言われます。心理学やコーチングでセルフトークと呼ばれるやつですね。

そして多くの人にとって、この問いは個人個人に特有の癖があります。シチュエーションやケースによってバラエティがあるわけではなくて、どんなシーンでも同じ問いのパターンが使われます。ロジカルシンキングでは思考の癖をできるだけ排除することが求められますが、日々の生活においては大体特有の癖に基づいて問いを発生させ、そこから判断していることが多いでしょう。この問いの癖を、ここでは思考ロジックと呼びます。自分の中にある思考ロジックを知ることで、なぜ自分がそのように考えるのか/行動するのか、あるいはどう改善すれば成長できるのか、を考えることができます。

例えば僕の思考ロジックは3つの問いで構成されている、と自覚しています。参考までにご紹介します。シチュエーションとして「ランチタイムに大好きなラーメン屋さんに行ったけど大行列ができていた」とします。

本当にやるべきことはなにか

美味しいラーメンが食べたかった。でも、美味しいラーメンを食べるというのは手段であり、今この状況で本当にやるべきことはお昼ご飯を食べることです。僕が一番最初に考える問いはいつもこれで、やろうとしていることが上手くいかなかったときには「あれ、でも僕が本当にやるべきことって何かな」とまず考えます。状況や行動を要素分解し、本質、目的、本当の課題を見つけます。

他に何が出来るのか

目的はお昼ご飯を食べることで、美味しいラーメンの前には行列があります。では僕にはどんな行動の選択肢があるのか?例えば以下が考えられます。
  • 行列に並んで待つ
  • 近くにある他のラーメン屋さんを探す
  • ラーメンにこだわらず広い選択肢でお店を探す
  • コンビニやテイクアウトでお弁当を買ってオフィスで食べる
  • 食べない
短いランチタイムでは、美味しいラーメンが食べられなかったことを悔やんだり、その原因を探したりする時間はありません。次に自分が出来ること、本当にやるべきことのために取れる手段を探し、クイックにアクションに繋げます。

この考え方は仕事においても同様です。あるAという目的のためにaという手段が取れなかった場合、そこで思考をストップさせたり、原因となる物事や人を責めたり、上司に出来ない理由を説明することに時間をかけるよりも、bやcといった手段を検討しスピード感を持って実行していくことが大事です。言い換えれば、物事を他人ごとでは無く自分ごととして主体的に捉え、選択肢を検討し、実行していく、ということです。

得られたものはなにか

ラーメンを諦めてカレーにしたとしましょう。そこには「ラーメンを食べられなかった」という悲しみだけでなく、「新しいカレー屋さんを見つけた」「美味しかった」「安かった」などなど、何かしら新しい発見や喜びがあるはずです。ネガティブな感情に引きずられることなく、良かったことや自分が得られたことを見つけて、ポジティブに受け止めます。

どんな人だって、悲しみや寂しさや辛さよりも、嬉しさや楽しさや充足感のほうが好きなはずです。そしてその気持ちを積極的に見つけることで、より人生が楽しくなると僕は思います。人でも、物事でも、事件でも、良いこと探しをするというのが、人生を楽しむコツです。

以上が僕の思考ロジックです。あなたの思考ロジック、あなたの中にある問いはどんなものでしょうか。是非教えて下さい。



ディスカヴァー・トゥエンティワン (2020-05-28T00:00:00.000Z)
シャド・ヘルムステッター(著)

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