週3でカジュアル面談してる僕のカジュアル面談の進め方

はじめに

最近盛り上がっているMeety。僕も登録させてもらっていて、最近はクラウドインテグレーター特集に載せてもらいました。

実は僕自身は、Meetyを始める以前からカジュアル面談を行う機会が多くありました。弊社はスカウトやエージェント経由、リファラル、直接応募など、たくさんの採用パスがあり、その中で「応募する前にもっと会社のことを知りたい」というご要望を頂くことがあるからです。今週はMeetyとエージェント経由とで週4回カジュアル面談があります。

今日は、僕がカジュアル面談を行う上で意識していることをご紹介したいと思います。

カジュアル面談の進め方

(1)主旨をすり合わせる

まず最初に、面接でも面談でもないことを明確にします。面談とカジュアル面談の違いは人によって解釈が違うところですが、僕が考えるそれぞれの違いはこんな感じです。
  • 面接→選考の場。合否を出す。
  • 面談→情報交換の場。企業からも情報提供するし、応募者の情報もヒアリングする。
  • カジュアル面談→情報提供の場。企業から情報提供するのがメイン。
ですので「今日はカジュアル面談なので、貴方の疑問や質問にどんどん回答します」と伝えます。

(2)立ち位置を確認する

このカジュアル面談における、両者の立ち位置を確認します。つまり自己紹介です。自分が企業の中でどういうポジションにいて、どういう経験を持っていて、どんな情報を伝えられるか、をお伝えします。この中で趣味や働き方などを使ってアイスブレイクも行います。

カジュアル面談をする上で応募者の基本的な情報も知っておきたいので、簡単な自己紹介をお願いします。自己紹介の粒度は相手に任せます。人によって伝えたいことと伝えたくないことの線引は異なるので、無理に情報を引き出すようなことはしません。

(3)期待値を確認する

カジュアル面談は限られた時間の中で、相手が欲しい情報を提示し、不安を解消する必要がありますので、最初に期待値を確認し、場のゴールをすり合わせます。僕が経験した中だと以下のような期待値のパターンがありました。
  • そもそも企業側のことをちゃんと知らないので理解したい
  • 転職を念頭に情報収集をしているだけなので会社の概要をざっくり知りたい
  • 企業については一通り調べた上で、自分のスキルがマッチする職種があるのか知りたい
  • 会社の雰囲気、カルチャー、オフィスのことなどを知りたい
  • 働きやすさや福利厚生を知りたい
  • カジュアル面談をする人(僕)自身に興味がある
それぞれのパターンによってこちらから提示する情報には違いが出ますし、期待に沿わないことを話しても仕方がないので、最初にちゃんと期待値を確認するのはとても大事だと思っています。もちろん、話している間に追加で知りたいことが出てくることもあるので、その流れの中で適切な情報を提示します。

(4)期待値に応える

ここがメインパートで、期待値を満たすように情報をお伝えします。面談者の腕の見せ所ですね。

(5)ネクストステップの案内

実際にご応募頂くかどうかは分からなくても、最後に採用応募ページのURLをお渡しして「もしご興味があれば是非こちらからご応募下さい」とお伝えします。

僕のカジュアル面談に対する考え方

僕がカジュアル面談を行う上で意識していることは以下の3つです。

会社のファンになってもらうことを第一に考える

カジュアル面談した人が必ずしも採用に応募してくれるわけではないし、そもそもスキルやカルチャーがマッチしないこともあります。それでも、少しでも会社のファンになってくれれば、いつか応募しれくれるかも知れないし、知人に会社を推薦してくれるかも知れないし、会社のSNSの投稿をシェアしてくれるかも知れません。僕にとってのカジュアル面談のゴールは採用ではなくファンを増やすことであり、その結果採用に繋がると良いな、という気持ちでやっています。

どのようなカジュアル面談も断らない

僕自身はカジュアル面談の希望があれば断ることはしません。せっかく会社に興味を持ってくれて、カジュアル面談の希望をしてくれているのに、そこで断ってしまうとその企業に対して悪いイメージを持ってしまいます。前述の通り僕はカジュアル面談で会社のファンを増やしたいので、基本的に断ることはしません。ぶっちゃけ、事前に応募してくれた人のSNSアカウントを見て「この人は会社に合わないだろうなー」と思ったとしても断りません。ファンを増やす活動において僕個人の主観で相手を推し量るのは傲慢だと思っています。

情報を正しく伝え、過剰に盛らない

会社説明会とか、あるいは登壇とか、ついつい自社についてキレイな面を伝えたり、良いところを盛っちゃったりしませんか?カジュアル面談の本質的な意味合いを考えれば、無理に良いところだけ伝えるのは意味がないと考えています。実際に採用に応募頂いた後に、イメージと違うことがあって辛い思いをさせてしまうのも失礼です。この会社で実現出来ること、実現できないこと、得るもの、失うもの、良い点、イマイチな点、全て可能な限り正しく伝えることを意識してお話しています。

逆に、カジュアル面談において必須ではないと思っていることは「経歴の確認」「転職したい理由や事情の確認」「スキルセットの確認」です。最初に書いた通り、カジュアル面談はあくまで情報提供の場だと位置づけているので、相手の情報を引き出すことはしません。もちろん話の流れの中で「もっと具体的に知りたい、応募したい」という要望が出た場合は確認させて頂くこともありますが、全員に聴くべき必須情報だとは思っていません、

カジュアル面談を円滑に薦めるテクニック集

自分の言葉で語る

会社説明会ではなく名指しでカジュアル面談を応募して頂いたということは、名指しした面談者個人に対して何らかの期待があるのだと僕は考えています。そこで僕は、応募者が対面しているのは会社全体ではなく、会社に所属している僕個人なんだ、ということを強く意識しています。会社の方針や状況等を説明する際に、会社紹介資料に載っている情報だけでなく、僕自身がどう思っているのかを積極的にお伝えしています。

難しい言葉を使いすぎない

言葉というのは個人個人の置かれている状況において選ばれるものなので、エンジニアであれば技術用語を、マーケッターならマーケティング用語を、普段から使っていると思います。しかし多くの言葉は職種や専門性を背景に使われているので、その状況にいない人には理解が難しい場合が多々あります。僕も経営メンバーですし、普段から外資企業とのやり取りが多いので、ついついカタカナ語を使いがちなんですが、馴染みの無い人には全く親しみの無いものです。初めて会う人と会話する時には、自分が使う言葉が一般的なものかを常に意識しながら話しています。コミュニケーションの基本は「自分を基本としない」ことです。

質問を引き出すための質問をする

カジュアル面談は情報提供の場なので、基本的には質問してもらって回答するという流れなのですが、応募者が質問に詰まることがあります。この場合は質問を引き出すための質問をします。例えば働き方に興味があるのであれば「今の働き方はどんな感じですか?」とか、応募したい職種を探しているのであれば「今はどんなお仕事されているんですか?」とかです。自分のことについて振り返る中で、また疑問や興味が出てきて、それが次の質問に繋がります。

共通点は積極的に雑談に変える

初対面の人と長時間会話するのは誰にとってもストレスがあるものなので、あまり情報を詰め込むのではなく、ちょいちょい雑談を入れていきます。特に共通点は雑談に変えやすいので、会話の中で共通点があればネタに使って積極的に雑談に変えていきます。共感はバイアスの一種なので悪い使い方もあるのですが、緊張感を解きほぐすという意味では使いやすいテクニックだと思います。

オンラインでの相づちは多すぎず少なすぎず

相づちは相手の話を促す手法の1つですが、オンラインの場合、相づちが多すぎると話の進行を遮ったり考えを阻害したりすることがあります。また少なすぎても「この人本当に話聴いてるのかな?」と思わせてしまいます。じゃあどのくらいが適切なのか、と言われるともう肌感覚によるので定量的には示せないのですが、話の中で間が空いたタイミングや遠慮が見られるときなどが相づちの打ち頃で、逆にスムーズに話が進んでるときには差し込まないほうが良いです。相づちを上手く活用していきましょう。

質問に付加価値をつけて回答する

質問に対する回答というのは相手にとって想定範囲内になりがちです。ただ答えるだけでなく、違う視点や周辺情報、関連項目などを付加して回答することで、相手が想定していなかった情報を伝えることが出来ます。もちろんやりすぎると相手にとって余計な情報ばかりになってしまいますが、話が広がりそうなものは付加して回答しています。

考え方に相違があっても否定はせず相違があることの認識を合わせる

カジュアル面談をしていると、会社や僕個人の考え方とは相違がある、カルチャーアンマッチである場合があります。例えば弊社では「学習エンジンを持っていること=自学自習が出来ること」が重要なファクターなので「仕事の中では勉強しているけど個人で勉強の時間は取りません」という方はマッチしません。しかしそこでその考え方を否定するのは考えの押し付けになると思っています。カジュアル面談は面接ではないからです。なので「なるほど、弊社のカルチャーとは相違がありますね」という伝え方をして、その考え方やスタンス自体を否定はしません。繰り返しになりますが、カジュアル面談の第一目標はファンを作ることであり、企業にマッチした人間を作ることではないからです。

自分の顔を確認して笑顔を作る

僕はオンラインミーティングをする場合、必ず自分のカメラが目につくような表示を使います。なぜかというと、僕は人相が良くないので、気を抜くとめっちゃ怖い顔してるからです...なので、常に自分のカメラ映像を確認しながら表情を見て、怖い顔をしないように、また出来るだけ笑顔を見せられるようにしています。作り笑顔だと言われちゃうかも知れませんが、僕にとっての表情とは他人に対するポーズの現れなので、ケースバイケースで意識的に変えます。カジュアル面談では会社に対して良い印象を持って欲しいので、出来るだけ笑顔でいるようにしています。

さいごに

以上が、僕が普段カジュアル面談をする上で意識していることです。もちろんこれが絶対的な正解というわけではなく、人によってやり方は違うと思いますが、皆さんのご参考になれば幸いです。



日本実業出版社 (2019-03-20T00:00:00.000Z)
小島英揮(著)

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