サッカー少年団でのU10への指導内容について
いつもお伝えしている通り、僕はサッカー少年団の指導者でもあるのだけど、最近は仕事が忙しく平日の練習にはなかなか参加出来ていない。そこで今年から、僕が以前教えていた子が高校生となり、指導を手伝ってくることになった。その子に「どんなふうに指導したら良いのか」を伝えるために、僕が普段考えていることを文章に整理したので、ブログにも書いてみる。
【時間】
・U8は60分、U10は90分、U12は120分、が原則。
・長時間ダラダラやるのではなく、短時間で負荷を上げる。
・今年度は人数が少ないので、120分で統一。
・120分以上はやらない。集中力も体力も保たない。
【メニュー】
・アップ(ダッシュ含む)15分、基礎A20分、基礎B20分、 応用30分、ゲーム30分、ダッシュと挨拶5分。
・その日のテーマは一つに絞る。
・ドリブル、パス、コントロール、シュート、ポジショニング。
・最初に今日のテーマを伝える。
・最後にもう一度テーマを確認する。
・U10は徹底して基礎、個の力を高める。
・戦略は不要。型にはめない。
・ダッシュをルーティンにさせる。
・ダッシュ=サッカーをやるぞ、というスイッチにさせる。
・試合前にも1回ダッシュし、スイッチを入れる。
・アップ
・ランニング、ダッシュ、ストレッチ。
・ランニングは体力を見ながら。3周もやれば充分。ドリブルでも 可。
・ダッシュは学年によって距離と回数を決める。無理はさせない。
・ダッシュとダッシュの間の休憩をしっかり入れる。
・U10の場合はMAX5回程度。
・ストレッチはアクティブストレッチ。伸びをしっかり感じさせる 。
・基礎例
・ドリブル→ボールタッチ、コーンドリブル、フェイント、1対1 、ドリブルシュート、e.t.c.
・パス、コントロール→2人1組で対面パス、ターン、四角になっ てパス&コントロール、2人1組でパスで進んでシュート、e. t.c.
・シュート→PK、ドリブルシュート、2人1組でパスで進んでシ ュート、ロングシュート、コースを狙わせるシュート、e.t. c.
・ポジショニング→ディフェンスの立ち位置、アウトオブボールの 立ち位置、ゴールキックの立ち位置、パスをもらう立ち位置( ギャップ、アウト)、e.t.c.
・応用例
・ドリブル→3対3でドリブル突破、2チームに分けてコーンでゲ ートを作りゲートをドリブル突破したら一点、e.t.c.
・パス、コントロール→鳥かご、3対3+フリーマン2、2チーム に分けてコーンでゲートを作りゲートをパス通過したら一点、e. t.c.
・シュート→パスからのシュート、ロングパスからのシュート、ヘ ディング、左足、e.t.c.
・ポジショニング→鳥かご、ゴールを背中合わせにしてゲーム、縦 に長いゾーンでゲーム、e.t.c.
・ゲーム
・テーマを再確認させる。
・テーマを意識した声がけ、テーマ通りに出来たら褒める。
・テーマ以外でも良いプレイがあったら褒める。
・フリーズはしない。楽しみながらテーマ通りに動けることを優先 。
・最後
・ダッシュで締め。
・挨拶でテーマを振り返る。
・自分たちで使った道具は自分たちで片付けさせる。手を出さない 。保護者にもやらせない。
【指導方針】
・一番大事なのは楽しさ。サッカーを好きになること。
・徹底して褒める。
・失敗しても怒らない。怒っても出来るようにはならない。
・具体的に褒める。
・ここが良かった、あのプレイが良かった、身体の向き、足の使い 方、e.t.c.
・ふざけている場合は怒る。
・怪我や喧嘩に繋がる。
・怒る時も怒鳴らない。しっかりと目を見て話して怒る。
・何故怒られているのかは考えさせる。
・考える力を身に着けさせる。
・最初から答えを言わない。まずは聞く。
・失敗した場合はどうしたら成功するのかを考えさせる。
・聞いて出てこなければ教える。
・フリーズ(練習を止めて、やってみせること)を多用しない。
・言葉だけでは身につかない。やって初めて身につく。
・一つの練習でフリーズは1回か2回。
・やっている間に声掛けしていく。
・給水は自由にさせる。
・いちいちコーチに許可を取らなくて良い。
・好きなタイミングで水を飲ませる。
・その為に水は近くに置いておかせる。
・トイレももちろん自由だが、交通事故等の可能性を考え、コーチ に一声かけてもらう。
・練習で出来ないことは試合で出来るはずがない。
・試合の場で急に難しいことを言わない。
・練習と同じことをさせる。
・試合で見つかった課題は試合後の振り返りで伝え、次の練習に繋 げる。