読了:片理 誠[エンドレス・ガーデン ロジカル・ミステリー・ツアーへ君と]
いやぁ、久しぶりにガツン!と面白い作品に出会えた。
って話なんだけど、そこには仮想空間が出来た経緯や仮想生命=永遠の命を巡る苦悩、そもそも脳のスキャンによって生み出された人格は生命と定義して良いのか、等、様々な物語が組み合わさって、全く飽きる事無く最後まで読み進めることが出来た。プロローグとエピソードまでのロジックも見事。キャラクターの設定もすごく良かった。読了後に本書を振り返ると感慨深ささえ感じてしまう。
ライトノベルとSFの垣根がほぼなくなってきた昨今の風潮通り、片理誠氏の著書もどっちかに分類するのはなかなか難しそうだけど、本書はSFというラベルが適切だと思う。
非常に面白かったです。
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少年が目覚めた時、眼前には蛾の妖精の姿をした少女がいた。ここはダウンロードされた人格たちが暮らす“見えざる小人の国”。彼女はこの電脳空間を管理するメインOSの擬似人格で、少年は今、彼女によって生み出されたばかり。システムダウン寸前のこの世界を救うために、二人は隠された10個のアクセスキーを集める旅に出る。だが行く手には、40万もの住人の個人空間(不可侵特区)が立ちはだかる。箱庭のごとき各特区には侵入者を阻む謎が仕掛けられているのだ。視覚と重力の混沌とした迷路世界、無限に続くジェットコースター地獄、ロケットで月を目指すミッション…長い長い旅の果てに明らかになる、この世界の意外な真実とは?千差万別の箱庭に仕組まれた謎解きの旅路を描く、驚愕のパズル・クエストSF。毒性の植物が大量発生したことで地球上の生命が絶滅の危機に瀕した時代、人類は避難場所として量子コンピュータ上に仮想空間を作り、脳をスキャンして作り上げた人格のコピーをそこに退避させる。ところがその仮想空間に破滅の危機が訪れ、メインOSによって生み出された少年はその世界を救う為、各個人が自由に設定できるプライベート空間を巡る旅に出て、様々な冒険を乗り越えていく...
って話なんだけど、そこには仮想空間が出来た経緯や仮想生命=永遠の命を巡る苦悩、そもそも脳のスキャンによって生み出された人格は生命と定義して良いのか、等、様々な物語が組み合わさって、全く飽きる事無く最後まで読み進めることが出来た。プロローグとエピソードまでのロジックも見事。キャラクターの設定もすごく良かった。読了後に本書を振り返ると感慨深ささえ感じてしまう。
ライトノベルとSFの垣根がほぼなくなってきた昨今の風潮通り、片理誠氏の著書もどっちかに分類するのはなかなか難しそうだけど、本書はSFというラベルが適切だと思う。
非常に面白かったです。