読了:万城目 学:[鹿男あをによし]

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。ほんの気休めのはずだった。英気を養って研究室に戻るはずだった。渋みをきかせた中年男の声が鹿が話しかけてくるまでは。「さあ、神無月だ―出番だよ、先生」。彼に下された謎の指令とは?古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。

鴨川ホルモーに続く万城目学の第二作。第一作のヒットというプレッシャーがありながらも、第二作のほうが更に面白いってのはすごい。

奈良を舞台に、朴訥とした不器用な主人公が鹿に話しかけられたことをきっかけに事件に巻き込まれる青春ファンタジー。奈良ということで鹿ももちろん、歴史をキーにした謎解きを中心に、青春劇を織り交ぜて...というアレもコレも盛りだくさんで、面白くて一気に読んでしまった。さまざまな伏線をちょこちょこ回収していく様についニヤニヤしてしまったり。鹿と出会うまでに陰鬱な展開を重ねておいたからこそ、その後は颯爽とした疾走感をもって読み進んでいけるんだなぁ。オチも含めて「あー読んだ!楽しかった!」と思えた。


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