読了:小川一水:[こちら、郵政省特別配達課!]

昭和五十一年(一九七六年)、関東地方でヤマト運輸がほそぼそと始めた小口荷物宅配業、いわゆる宅急便は、五年のうちに日本の物流業界のシステムをひっくりかえしてしまった。だが、郵政省は黙っていない。下降線をたどっていた郵便小包の取り扱い数は、昭和六十年を境に上向きに転じる。「ゆうパック」「ふるさと小包」などの新規サービスを投入し、サービスの向上に努めた成果である。それだけでは終わらない。郵政省の反撃は続く。平成元年(一九八九年)、郵政省郵務局はあらたに特別配達課を創設する。目的は、民間運送業者などが逆立ちしてもできない配送サービスの提供。特別配達課、愛称は特配。これぞ、郵政省復権の切り札である。伝説の配達集団、郵政省特配課。彼らが任務を全うするまでの炎の軌跡を熱く描いた好評の文庫2冊合本。
小川一水の初期作品によくある男女一組の活劇物。既に郵政民営化された現在から見ればパラレルな世界だけど、「心を込めて、荷物を届ける」その一点のために採算度外視で活動できる組織、という設定はわかりやすくて面白かった。登場人物がみな魅力的であることも含めて。SFでは無い活劇物としてワクワクしながら読めました。

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