読了:山本弘[去年はいい年になるだろう]
これはサクサク読めた。すっげー面白かった。
あくまで善意によって人類を救いたいとするガーディアンの行動が、本当に人類の救いであるのか、良き結果に繋がるのか、というシミュレーション小説ですね。文中に「『アイの物語』にあるのは人類への深い絶望だ」というような記述があるけど、この物語にもその流れが含まれているように感じました。
途中に含まれるユーモアがスパイスになってることもあって、一気に読み進めました。SF小説として非常に面白かったです。
参考リンク:著者自身の解説ページ
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米国同時多発テロも、あの大地震も、犠牲者はゼロ!?筒井康隆の小説でよくあったような、作者自体を主人公にしてパラレルワールドとし、周囲の人物もほぼ実物という構成。山本弘著作の「アイの物語」と、SFなどに関連するちょっとしたオタク知識があると、なお楽しめると思います。
2001年9月11日、24世紀から「ガーディアン」と名乗るアンドロイドたちがやってきた。圧倒的な技術力を備えた彼らは、世界中の軍事基地を瞬く間に制圧し、歴史を変えていく。しかし彼らの目的は、人類の征服ではなく、「人を不幸から守ること」だった――。
ガーディアンのもたらした情報によって、本来の歴史で起こった自然災害、テロ、戦争、大事故などが防げるようになった一方、未来の自分からのメッセージに翻弄され、人生が大きく変わってしまう人も多くいた……。主人公は、45歳のSF作家。10歳年下の妻と5歳の娘とともに幸せに暮らしていたが、事件翌日、美少女アンドロイド「カイラ211」の訪問を受け、AQ(知り合い)に選ばれたことを知る。未来の自分からのメッセージと作品データを、カイラから受け取る主人公。それは、彼の人生に大きな波紋を起こしていく。
衝撃と感動の歴史改変小説。
あくまで善意によって人類を救いたいとするガーディアンの行動が、本当に人類の救いであるのか、良き結果に繋がるのか、というシミュレーション小説ですね。文中に「『アイの物語』にあるのは人類への深い絶望だ」というような記述があるけど、この物語にもその流れが含まれているように感じました。
途中に含まれるユーモアがスパイスになってることもあって、一気に読み進めました。SF小説として非常に面白かったです。
参考リンク:著者自身の解説ページ