読了:伊藤 計劃:[ハーモニー]

つい先日発表された、第30回日本SF大賞に選ばれた本作品。図らずも発表当日に図書館から借りてきました。なんという巡り合わせ。

前作「虐殺器官」以降、一度崩壊寸前まで陥った世界への恐怖から、徹底した健康管理が行われるようになった社会。前作では安全の対価として個人情報管理が行われていましたが、本作では健康の対価として個人情報管理が行われます。時間軸だけではなく、テーマ自体も、前作の延長戦上にあると考えて良いのでしょう。前作にあったような暴力的な描写も含めハードな空気は薄れていますが、そのプロットとガジェットの面白さは存分に味わえます。ラストも、逃げずに直球だった、という感じですね。

著者は今年3月に死去してしまった為、新作が読めない、というのは非常に悲しい。改めてお悔やみを。そして祝福を。

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伊藤 計劃
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