読了:アルフレッド・ベスター:[虎よ、虎よ!]

いやいや、こんなに面白いと思わなかった。

虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2) (ハヤカワ文庫SF)
アルフレッド・ベスター
早川書房
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後書きにもあるように、やはり「岩窟王」が構想の下地にあったようで、僕もそれを思い浮かべました。確かにSFなんですが、ファンタジー小説や抒情詩のように幻想的かつダイナミックな表現が非常に魅力的です。論理的な「空想科学小説」としてのSF好きには好まれないかも知れませんが、「サーガ」と表現するのがぴったりなのかも知れません。主人公ももちろん、それを取り巻く女性たちの躍動的な姿が目に浮かぶよう。50年も前の小説とは思えないほど、今も活き活きとしています。大人よりも中高生くらいのほうが素直に楽しめるかも。

惜しむべくは、恐らく日本語に訳すことによって、本来の迫力の大部分が失われているのだろうなぁと思われること。原文を読むだけの英語力が欲しいです。

しかし、SFやファンタジーが好きな人にはお奨めできる、傑作だと思います。

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