読了:神林長平:[戦闘妖精・雪風]

神林長平の代表作にして様々なメディアミックスが行われた有名作品ですね。先日読んだ火星三部作がすごく面白くて一気に作者のファンになったので、「タイトルは知っているけど手を出していなかった」状態の雪風を読んでみました。ちなみに僕が読んだのは改訂版ではなく原本のほう。

超高性能戦闘機「雪風」と、雪風以外は何も信じられない孤独なパイロット。敵は謎の生命体「ジャム」。今では同じようなプロットのSFがたくさんありますが、20年も前のストーリーとは思えないです。
元々冷静かつ冷徹だったパイロットが徐々に人間性を取り戻す(戦う意味に疑問を持ったり、涙を流したり)中で、雪風は多くの戦闘経験から凄まじい速さで学習し、パイロットの人間性を嘲笑うかのようにコンピュータとして自立していく。僕はそんな風に感じました。だから、読了後に残ったものはパイロットと雪風の信頼の美談では無く、哀しみでした。「グッドラック・戦闘妖精 雪風」も読めばまた感想が変わるのかも知れません。

すっかり神林長平のファンになった僕です。

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神林 長平
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