2016/04/08

BABYMETALの"METAL RESISTANCE"は「羽化」だ

BABYMETALの1stスタジオフルアルバム「BABYMETAL」がリリースされた時、僕は勢いに任せて以下の文章を書いた。


今回リリースされた2ndスタジオフルアルバム「METAL RESISTANCE」を予約購入し、ここ数日ずっと聴いていたので、僕の感想を書こうと思う。

アルバム「BABYMETAL」は、まだまだ「アイドルをメタルで色付けしてみたい」という意向が強く、「ギミチョコ!!」や「いいね!」「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」「ド・キ・ド・キ☆モーニング」など、楽曲こそインダストリアルメタルやスラッシュメタルを取り入れたものの、伸びやかなSU-METALのボーカルにYUIとMOAのガールズボイスを組み合わせた、キュートな仕上がりだった。あくまでコンセプトはアイドルとメタルの融合であり、メタルの前にアイドルがあった。この時期はBABYMETALが幼生であった時期と言える。が、iTunes Storeで7ヵ国のロックアルバムチャートでベスト10入りしたという実績も含め、ポテンシャルの高さが大きく感じられる作品だった。

恐らく関係者の中で「もしかして」という予感があったのだろう。2014年のワールドツアー後にリリースされたシングル「Road of Resistance」がBABYMETALにとっての 蛹化の時期であり、転機であったと思う。このシングルで示されたのは、BABYMETALが本物のメタルクイーンになる可能性だ。強い意志を打ち出した歌詞、疾走感ある楽曲、既存のファンだけでなく新たなファンをも惹きつけるようなメタル感と、非常に魅力のある曲だった。実際にこの曲は、アメリカの音楽雑誌「Loudwire」の読者投票企画「20 Best Metal Songs of 2015」で14位になるなど、高い評価を得た。

そして2015年のワールドツアーと全国ツアーを経てリリースされたアルバム「METAL RESISTANCE」は、BABYMETALにとっての「羽化」だ。「アイドルとメタルの融合」ではなく「メタルとアイドルの融合」であり、将来的にアイドルという冠が取れる可能性さえ感じる。正直なところ以前はメンバーが20歳になる前に解散するんじゃないかという気がしていたが、このアルバムによって彼女たちはメタルクイーンへの階段を登り始め、このまま何十年だってパフォーマンスし続けられるのではないかと、今は思う。

大きく変わったのは「KARATE」「Amore - 蒼星」「シンコペーション」などから感じられる、強いメッセージ性だ。YUIとMOAのダブルボーカル曲である「Sis. Anger」でさえ、声こそガールズボイスのままであっても強固なメッセージを感じる。ただキュートなだけだった前作と比べると、メタル性、ロック性が強く意識された作りになっている。これは非常に面白い変化だ。これは恐らく計画されたプロデュースの変更であり、ただの色物アイドルでは終わらせまいという狙いを感じる。

僕の予想では、今後10年でBABYMETALは神格化し、アイドルではなくメタルバンドとして評価されていくだろう。2016年の彼女たちの活躍が楽しみだ。

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