2012/01/03

読了:森見登美彦:[ペンギン・ハイウェイ]

森見登美彦氏の新刊は、過去の「京都を舞台」にした「個性的なグータラ学生を主人公」にした作風とは違い、理知的だが理屈っぽい少年の一人称によって、とある新興住宅街の一夏の不思議な事件と少年の初恋を描いた作品。子供の世界のドタバタしたやり取りが、年上のおねえさんへの淡い初恋の良いスパイスになっている。少年の父が示唆する考え方は大人から見ても心に染み入るものがあった。とにかく最終章からエンディングへの下りが非常に素晴らしかった。

過去に評価された作風をガラッと(もちろんある程度名残はあるんだけど)変えるというのはとても勇気がいることだろうけど、この作品については大正解だったと僕は思う。

すごく面白かったです、純粋に。