2011/09/21

読了:筒井康隆:[ダンシング・ヴァニティ]

ダンシング・ヴァニティダンシング・ヴァニティ
筒井 康隆

新潮社
売り上げランキング : 249854

Amazonで詳しく見る by AZlink
美術評論家のおれが住む家のまわりでは喧嘩がたえまなく繰り返されている。一緒に暮らす老いた母と妻、娘たちを騒ぎから守ろうと、おれは繰り返し対応に四苦八苦。そこに死んだはずの父親が繰り返しあらわれ、3歳で死んだ息子も成長したパイロットの姿になって繰り返し訪ねてくる…。あらゆる場面で執拗に繰り返される「反復記述」が奏でるのは、錯乱の世界か、文学のダンスか?第4回絲山賞受賞。
同じ展開をちょっと変えつつ繰り返す実験小説、のようなんだけど、最後まで読み切って意図がわかると「すげぇ!」って思う傑作。その繰り返しも途中途中に筒井さんらしいユーモアとスラップスティックが含まれていて飽きません。一気に読み上げたけど、ほんと、この人はいつまでもパワフルだなぁ。筒井さん好きにはオススメです。