2010/06/29

読了:牧野 修:[楽園の知恵 あるいはヒステリーの歴史]

この文庫版の表紙は、ちょっとどうなんだろう...新書版のほうが雰囲気あったなぁ。

牧野修作品は初読。筒井康隆の雰囲気があるなーと思ったら、やっぱりネオ・ヌル卒でした。エログロ+ナンセンスではあるけれど、この世界は大御所の筒井さんがいるので、それを越えるようには見えないのが損だなぁと思います。強いて言えば「演歌の黙示録」「或る芸人の記憶」が面白かったのですが、この作風なら結局筒井康隆を読んだほうが面白いよなーと思ってしまいました。

読了:小林 泰三:[海を見る人]

小林泰三作品は初読。

設定のロジックがかなりカッチリしているために、ちょっと難しい理屈が多いんだけれど、詩的表現の綺麗さやストーリーテーリングの上手さがあるので、頭に入りきらないところを読み飛ばしても楽しめる。「独裁者の掟」「キャッシュ」「海を見る人」「門」が僕は特に楽しめた。

2010/06/28

オープンソースカンファレンス 2010 Hokkaidoが開催されました

2010/06/26(土)、オープンソースカンファレンス 2010 Hokkaidoが開催されました。僕は当日スタッフの一人としてお手伝いさせて頂きました。またLOCAL枠のセッションの中で、15分だけお話させて頂きました。

ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました!イベントとして至らない点もあったかとは思いますが、楽しんで頂いていれば幸いです。来年度以降の参考にさせて頂きますのでぜひ感想等BlogやTwitterに書いて頂けますようお願い申し上げます。

講師の皆さん、展示出展者の皆さん、スタッフの皆さん、お疲れ様でした!無事終了して何よりでしたね!

僕がお話させて頂いた【企画セミナー】次の一歩・OS編で使ったスライドをアップしました。15分という短い時間に詰め込みすぎて、やたら早口になってしまい、反省しています。もっと量減らせば良かったな。次お話する時にはもっとゆっくり喋れるように頑張ります。

さて、あの会場にいらっしゃった皆さん。立場はいろいろあれど、楽しかったですか?僕は楽しかったです、すごく!皆さんも楽しんで頂けていれば、一スタッフとして何より嬉しいです。また来年お会いしましょう!

2010/06/16

読了:野尻抱介:[太陽の簒奪者]

「ファーストコンタクト」をとことん突き詰めてみた、という小説。時間軸が非常に長くとられていたり、主人公の白石亜紀が丁寧に描かれていたり、異星間文化交流に根拠レスな友好幻想を持たせなかったりと、かなりリアルに感じられる展開でした。

そして個人的にすごく面白いなぁと思ったのは、セックス描写が無いこと。セックスの登場しない小説の全てが優れているわけじゃないけれど、それ自体が効果的に現れる場合もある。村上春樹が描いた鼠の台詞じゃないけどね。この小説ではその効果が如実に現れていて、下手にセックス描写なんか含まれちゃうと完全に興ざめするなぁ、と感じました。

実は、野尻抱介、初めて読んだんですよね。でもすごく面白かったです。他のも借りてこよう。

スープカレー:[Bem Bera network company]

久しぶりに新しいスープカレーのお店を開拓しました。Bem Bera network companyです。以前知人から「最近のオススメはここ!」と聞いてはいたのですが、なかなか行く機会が無かったんですよね。実は職場から近いことがわかったので、ランチとして来店してみました。

2010/06/13

読了:山本 弘:[まだ見ぬ冬の悲しみも]

東京に単身赴任していた間は、徒歩通勤だった為ほとんど読書していなかったんだけど、札幌に戻ってきてバス通勤になり、また読書が出来る環境になりました。徒歩通勤で運動することも楽しかったけれど、読書が出来ることもまた嬉しい。
そんなわけで読書復活第1弾は、山本 弘の[まだ見ぬ冬の悲しみも]、短編集です。

SFって、色んな種類がありますよね。ガジェットに主体を置くもの、ストーリーテーリングで魅せるもの、キャラクターを軸に展開するもの...この小説の中心は「ロジック」です。まず大きな軸としてロジックを置いて、そのロジックを中心にストーリーが作られていく。
例えば「奥歯のスイッチを入れろ」では『400倍に引き延ばされた時間』であり、「メデューサの呪文」では『言語文明、言語兵器』がそのロジックにあたります。そのロジックを現実的に思えるレベルまで細部を深く突き詰めることで、ストーリーと、そして暗いマックスに持っていく、というのが全編に共通した仕掛けです。これがまたかなり面白いんですよね。『400倍に引き延ばされた時間』の詳細な描写は迫力のあるイメージを喚起しますし、『言語文明、言語兵器』は読者の思考をハメるトラップとして効果的に使用されています。

思わず納得してしまう偽ロジックの宝箱。これは非常に面白い短編集でした。山本弘はこの本が初めての出会いなのですが、他の著書も読んでみたいと思いました。


まだ見ぬ冬の悲しみも (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)
山本 弘
早川書房
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