2008/12/06

読了:神林長平:[七胴落とし]

最近読んでたのが「雪風」なだけに、ずいぶんナイーヴな話だな、初期の頃のものだからかなぁ、と考えた。物語の中頃まではずいぶん内向的というか、子供から見た大人への視点が良くも悪くもガキ臭い、中高生くらいのが共感もちそうな内容で、そのくらいの世代向けの物語なのかと思ったのですが、いやいや、後半がすごい。
感応力という精神を共感させる力を持った子供たちが、大人、大人が使う言葉への不信感を持ち、無邪気な悪意の悪戯へ繋がっていく。大人を憎む子供と、子供を見下す大人。ここまでは割りとよくある話かも知れない。
でも「七胴落とし」という妖刀が登場してからストーリーが加速していく。言葉という、良くも悪くも不完全なコミュニケーション手段を使った問答、相互に殺しあうゲームの描写はすごく引き込まれます。途中まではちょっと退屈してたのだけど、主人公が逮捕された後はぐいぐい引き込まれました。

ばっちり面白かったです。

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神林 長平
早川書房
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